緋色のランブラー |
数日前から自宅で咲いて来たランブラー。
一昨年、札幌市内の古株(この時点では品種名不明)を挿して長尺に仕立てたものです。
誰が植えたかもわからない古い株ですが、満開過ぎの花は‘ブラッシュ ランブラー(Blush Rambler)’かなー、でも随分花色濃いなーと。
それが咲いてみると、かなり赤味が強く、やはり全然違う。
気になって、色々調べてみました。
ありました。
ARSの図鑑に。
‘クリムゾン ランブラー(Crimson Rambler)’だったんですね。
まさしく「緋色のランブラー」です。
ノイバラ系のランブラーの交配親としては中心的なもので、Gee'sで売っているランブラーの中でも、その血筋を継いでいるものは10品種以上あります。
Turnerさんが名前を付けて売り出したので、‘Turner’s Crimson Rambler’と表記されています。
この‘クリムゾン ランブラー’、東京大学の機械工学教授のR. スミスが、長崎で見つけた苗木を1898年にイギリスへ送ったとのこと。
スコットランド人のようですが、さすがですね。
長崎、九州といえばツクシイバラ。
‘クリムゾン ランブラー’は、ノイバラと何かのハイブリッド、おそらくコウシンバラとの自然交配種とされていますが、ツクシイバラとの関係はどうなんだろう?
‘クリムゾン ランブラー’から生まれた‘ブラッシュ ランブラー’、‘ハイアワサ(Hiawatha)’そして‘キュー ランブラー(Kew Rambler)’、‘ファルヘンブラウ(Veilchenblau)’そして‘ヴィオレット(Violette)’、この辺の流れの根っこにツクシイバラがどう関わっているのか?
かーっ、この辺はどうにも興味深い。
以前書いたツクシイバラの古典品種10品種は、大株に育てて先日岩見沢公園に納めました。
そして、熊本から送ってもらったツクシイバラのタネは、発芽してそろそろ移植、2年後には大株に育ちます。
どちらも楽しみ。
それにしても、この‘クリムゾン ランブラー’はどこから札幌に入って来たんだろう?
今は、ほぼどこでも扱っていない古典ものです(どう見ても‘エクセルサ(Excelsa)’と思えるものが、‘クリムゾン ランブラー’として流通していることもあるみたいですが)。
うどんこが付きやすいのも、その後の品種に入れ替わった理由の一つかも。
案の定この我が家にある‘クリムゾン ランブラー’も白っぽいですが、それで負けるようなヤワではないでしょうね。
来年は硫黄合剤でばっちり処理してから、どこかでデビューさせます。
こういう根っこに近い品種、好きだなー
by geesgreen
| 2011-06-24 05:08
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