イコロの森


工藤敏博の植物日記ジャンピングローズ
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ラベル表記
3月も今日を入れてあと3日、いよいよ4月、シーズン突入です。
4月からはこれまでとは異なりかなりスケジュールが混んできます。
それまでに諸々をと思っていたのですが、やはりやり残しが多く、もう3日しかないので開き直るしかありません。

今日はラベルのデータ作成に集中します。
バラのラベルです。
今年は昨年よりも品種数が少ないと思い、ちょっと油断していました。
結局全部で430品種になり、結構なボリュームになります。
バラ自体の品種の数を考えれば決して多いとは思いませんが、品種数を多く取り扱う他店での主力になっているイングリッシュ ローズやフレンチ系が一品種もないことを考えれば多いかもしれません。
なぜイングリッシュ ローズやフレンチ系を置かないかは、否定している訳ではないのですが、長くなるので別の機会に書きます。

末端の小売店での植物名の表記については、以前からあまりに不正確だと指摘されてきたし、自分もそう思ってきました。
前に花新聞で北大植物園の林さんが実例を挙げて連載していましたが、あれは楽しかった。
滑稽なものもたくさんありましたね。
一般の方は名前なんかどうでもよいとの考えの方もいるとは思いますが、それを提供する側としては最低限正確な名前を伝えるということは基本的なことです。
それは端折れない。滑稽と笑ってはいられません。
名前のわからないものはいくら花が素晴らしくても売れません、売っちゃいけない。
生産者が付けてきたラベルはそのまま使えるのは皆無と言っていいほどです。
せっかくお金かけて作っているのにもったいない話です。

植物の表記は、世界共通である学名での表記は欠かせません。
それがベースになります。
そのラテン語での学名の横文字があり、それをカタカナ表記します。
これは約束事があるのでそれに従うことになります。そうやっかいなことではありません。
いくつか読み方があるなどという人もいますが、そうではなく原則に則れば一つの表記しかありません。
それを自分勝手に読んだり、英語訛りにしてしまうので、多くの不可解なカタカナが並ぶことになるのです。
ちなみに、ラテン語の発音は英語圏の人間より日本人の方がはるかに有利で、イギリス人やアメリカ人にはラテン語の発音が難しい。スペイン語やポルトガル語の場合と同じです。
彼らと話していると、「何訛っているのよ、英語訛りじゃん」と思う場合が多々あり、唯一優越感に浸れます。

ただ、Lavandulaを正確にラウァンドゥラと言うか、ラベンダーとするかです。
自分としてはラウァンドゥラといきたいのですが、「何よそれ、ラベンダーでしょ」となります。
とくにハーブの世界では多いかもしれません。
ラベンダーは英名ですから、「英名ではラベンダーと言います」と書くのがいちばんでしょうが、ちょっとくどいかもしれません。
やはりLavandulaはラベンダーになるんでしょね。それに文句を言う人もいないでしょう。
これはラベンダーという英名が一般に市民権を得ているからだと思います。
ただ、この市民権を得ている、得ていないの線引きの判断が結構難しい場合があります。それでまた悩みます。
無理矢理通して、それが市民権を得るのに繋がる場合も想定できます。そうなった例は山とあります。それも危険です。
やはりいちばん楽なのは、悩まなくてもよいのは、混乱しないのは、やはり学名通りに表記することです。
もっとも、和名があるものは和名を表記します。和名のカタカナ表記です。
勝手に「姫〜」やら「黄花〜」、「赤花〜」はいけません。
ただこれも、時代錯誤も甚だしい和名も多く、今の時代は学名の方がすんなり通るもの多々あります。

今やっているバラの場合は、原種もわずかにありますがほとんどが園芸品種です。
ラテン語のカタカナ表記には悩まないのですが、園芸品種名をカタカナに変換するのにまた悩みます。
園芸品種名は作出者の母国語の発音で表記すべきです。
英語圏のものはまだよいのですが、オールドローズなどはほとんどがフランス語ですから、これがまた厄介なのです。
もともと鼻に抜けるフランス語は好きくないこともありますが。
でも、それを調べるとその品種名の意味がわかりおもしろい。
どんな意味なのか、人名も多いのでどんな人の名前なのかも本当は記載できればよいのでしょうが、3月もあと3日しかないのでそれは諦めます。
そういうことは冬の間にやっておかなければいけないのでしょうね。
by geesgreen | 2009-03-29 05:59
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